LUNA SEA 「The Anniversary 2018 The LUV -World left behind- FINAL」レポート

平日だろうと無理やりねじ込んでくる5/29公演。

今回は、アルバム『LUV』をひっさげたツアーのファイナルでした。

 

同時に29周年の日であり、30周年への幕開けでもあります。

 

私は、以前にお伝えしたとおり『LUV』に関しては否定的でした。

 

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だからこそ、ツアーは見送るつもりだったのですが、結局振替の松戸公演に参加。

後半に発表されたこのファイナルも参加しました。

 

結論から言えば、心から行ってよかったと思っています。

 

今回は、武道館公演に参加した私なりのレポを。

 

セットリスト

1.Hold You Down
2.TONIGHT
3.Dejavu
4.JESUS
5.Limit
6.Brand New Days
7.誓い文
8.gravity
9.闇火
10.I for You
11.Drum solo
12.Bass solo
13.Be Awake
14.STORM
15.TIME IS DEAD
16.ROSIER
17.BLACK AND BLUE

~en~

18.So Sad
19.BELIEVE
20.PRECIOUS…
21.WISH

 

このツアーは「Hold You Down」で始まるパターンと、「The LUV」で始まるパターンで展開されていました。

武道館公演は、それらをミックスした形になっています。

「The LUV」というタイトルのツアーのファイナルで、「The LUV」をやらないのが非常に彼ららしいと思しました。

意図的なものではなく、自然な流れではあると思いますが。

 

以下では、部分的にピックアップしてレポを。

 

 1.Hold You Down

松戸公演は2日目に参加したので「The LUV」が一曲目でした。

それはそれでよかったんですが、やはりファイナル公演はアルバムの一曲目で始まるのがしっくり来ます。

アルバムで聴いて以降、さいたまスーパーアリーナだったり松戸で結構聴いているのですが、ツアーを経てLUNA SEAの今のブライトネスがより強まった感じがします。

「激しい」とか「かっこいい」とかいうよりも、すごく「大きな」バンドに見えるし聴こえるというか。

例えるならU2みたいな。

 

あと、オープニングを聴きながら「今日の武道館は音がいい」と思いました。

 

5.Limit

シングル曲なのにあまり聴くことがない「Limit」。

最初にライブで聴いたときからRYUICHIが辛そうだな、と思っていたのですが

やはりファイナルでも辛そうでした。

そこまでキーは高くないと思うのですが、高さとは関係ない厳しさがあるのかもしれません。

でも、上体を下に向けながら振り絞るように歌うRYUICHIはかっこいいです。

 

9.闇火

今回のハイライトだったのではないでしょうか……。

いろんな方がRYUICHIの歌声、パフォーマンスに衝撃を受けたようです。

 

古くは「MOON」だったり、「GENESIS OF MIND」だったり、「VIRGIN MARY」だったり、

シンガーとしての覚醒を見る曲があります。

そして、その覚醒は予定調和ではなく、いきなり訪れるのです。

 

そして、彼の覚醒をしっかりと支えるバンド。

真矢においては、後半ドラムソロみたいになってRYUICHIと一緒に大暴れしてました。

 

10.I for You

今回のツアーはINO、杉、隆によるアコースティックバージョン。

これがとてもよかった。

正直、何度も見てる人にとっては食傷気味の曲だとは思うのですが、

初めて見る人は聴きたい一曲だと思います。

 

こうやって、双方が新鮮に聴ける演出は嬉しいですね。

同時に、音源に忠実にやることを様式美的に徹底していた昔とは違い、柔軟になった今だからこそできることだと思います。

 

メンバーも死ぬほど演奏してきたであろう曲ですが、ドラマでおなじみのストロークを今回はアコギでINORANが、そのあとに絡んでくるアルペジオをバイオリンでSUGIZOが弾いています。

いつもと逆の振り分けが、個人的に面白いなと思って聴いていました。

 

この後がドラムソロだから曲の終わりに真矢が入場してくるんだけど、

暗闇の中「ヌゥ…」と登場する真矢に少し笑ってしまう(笑)。

 

11.Drum solo

LUV』のインストナンバーである「Ride the Beat, Ride the Dream」は、やはりドラムソロとして使われました。

個人的には『LUV』で一番の問題曲だったのですが……

ライブで聴いてみると非常に腑に落ちたのです。

 

真矢のソロって、最初にオケをバックに叩くコーナーがあるのだけど、

基本的にツアーや公演ごとにオケが新しくなるのです。

つまり、多くの観客がはじめて聴くオケなわけ。

 

私はそのスタイルも好きだし、慣れてる。

けど、そういった「音楽だ。考えるな、感じろ。」的なスタイルについてこれない人もいるかもしれない。

そうなると、ドラムソロってどう楽しんだらいいのかわからないよね。

 

そういった人たちに、あらかじめ音源としてリリースしておくことで、ドラムソロに参加してもらえるようにしたのが「Ride the Beat, Ride the Dream」だったのかな、と思ったのです。

 

VJの演出も派手で「HEY!」のタイミングもバッチリ把握できました。

理屈抜きで「こりゃ楽しい」と思いましたね。

 

ちなみに、CDとは少し曲のサイズが違いました。

 

17.BLACK AND BLUE

「The LUV」で始まるパターンは、「BLACK AND BLUE」で終わります。

私は、松戸でこのパターンを聴いていたのですが、武道館も絶対に「BLACK AND BLUE」で終わるべきだと思っていました。

なぜなら、本編最後の曲はいつも最新の、未来を感じる曲で締めくくるべきだと思っているから。

 

松戸で聴いたときも思いましたが、このポジションで演奏されるこの曲に強い未来を感じるんです。

「ROSIRE」や「TONIGHT」といった、BPMの速いナンバーとはノリがまったく違う曲ですが、すごく高揚する。

29周年にして、このバンドは立ち止まらず、前に進んでいるんだと。

 

「最高だ」と何度思ったかわかりません。

 

18.So Sad

松戸で聴けなかったので、嬉しかったです。

この曲、美しいラブソングのように聴こえますが歌詞やタイトルが悲哀に満ちてますよね。

ある意味、LUNA SEAの「LUV」を象徴しているような曲なのかと。

 

耳に痛いほどのディストーションでかき鳴らされる美しいギターソロとか、そういう表裏の魅力を感じます。

 

21.WISH

LUNA SEAって、ものすごい演出や音作りが緻密なライブをやるので、多分ノリでアンコール追加したりとかできないんでしょうね。

あるいは、スタッフや会場の契約だったり、もっと難しい問題があるのかもしれないね。

今回は、特に生中継も入っていたし。

 

で、「WISH」

いつもなら、「もう一曲ぐらいやってくんねぇかな?」と思ってアンコールするんだけど、

今回はそういう気はあんまり起きなかった。

今回は、圧倒的な満足感で「WISH」が終わっていきました。

 

結論:LUNA SEAはヤバい

 

私の中で、クオリティーは度外視して一生忘れられないであろうLSのライブが3つあります。

「THE FINAL ACT」「REBOOT ~to the New Moon~」「LUNATIC FEST(2015)」です。

 

今回の武道館は、それ以外のライブで考えると、ダントツのトップだったのではないかと思います。

 

周年ライブをただのお祭りにせず、ツアーファイナルとして最新の進化系を見せていました。

 

冷静に考えるとすごいことです。

結成30年を迎えようとしているバンドが、

ちゃんと活動していて、作品を出して、しかもその作品でちゃんと変化・進化を見せていて、

ツアーをやって、

しかも、めちゃめちゃクオリティーが高いライブで、

20曲弱の中に、最新の自分たちを含めた歴史をちゃんと詰め込んでいて……

 

「WISH」で感じた圧倒的な多幸感・満足感はそれだったんじゃないかな。

もう、考えても、望めるものがない。

望んでいた以上の景色を見せてもらったのだから。

 

まだまだ語りたいことや、感謝の言葉があります。

 

ただ、今年のLUNA SEAはまだ続く。

LUNATIC FESTはもう間もなくに迫っているのです。

 

その時まで私は、最大限の感謝・賛辞の言葉をとっておこうと思います。

 

ひとつだけ、言わせていただきたい。

今のLUNA SEAは、バンド史上一番かっこいいです。

 

他のバンドのファンの方は、フェスではぜひLUNA SEAを見てください。

私は、宇宙一かっこいいバンドだと思っています。

 

 

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